クリニックの内装工事で必要な設備について
クリニックの内装工事では、あらかじめ必要な設備や医療機器など決めておかなければいけません。医療機器や設備の大きさによって内装のコンセプトを決めていくので、業者に依頼する前に決定しておくのが望ましいです。今回の記事では、クリニック内装工事で必要な設備や医療機器、どのタイミングで業者を探すべきなのかなど解説していきます。クリニックの内装工事を検討中の方はぜひ参考にしてください。
クリニックで導入される医療機器や設備について
クリニックで導入される医療機器や設備は、診療科によって異なるでしょう。内科や外科の場合は、X線を必要としますが、大きさはものによっては違います。あらかじめ大きさを把握しておかなければいけません。また歯科クリニックでは、施術台の大きさや位置も明確に決めておく必要があります。歯科クリニックの施術台は、一つ一つに水が出るようにしなければいけないので、給水の設備の配置も考えなければいけません。
どんな診療科でも、換気や電源設備についても決めておく必要があります。感染症を防ぐためにも、空調設備工事を必要とし、どこに換気扇を取り付けるかなどを決めます。また、防災設備工事も重要で、火災が起こった際にスプリンクラーが自動で作動するようにしなければいけません。電気設備、空調設備、給排水衛生設備、防災設備の工事を実施し、安心して運営できる内装工事が必要です。
クリニックの内装業者はどのタイミングで探すの?
クリニックの内装工事を行う半年前から探すのが望ましいです。業者が決定してからクリニックの引き受けまでに5か月ほどかかります。作業内容によっては、半年以上もかかる場合があるので、早めに業者探しをしなければいけません。また、クリニックの内装工事が終われば、厚生局や保健所に届け出を提出しなければいけません。届け出の期限が遅れることのないようにスムーズな内装工事を進める必要があります。
クリニックの内装工事の計画から引き渡しまで
クリニックの内装工事を計画してから引き渡しを受けるまでの流れを詳しく解説していきます。
内装工事のイメージや必要な設備を決定する
まず初めに、クリニックのイメージを決めたり、使用する医療機器や設備を決定します。どんなクリニックにしたいかイメージを決めることで、クリニックのコンセプトが決まります。明るい高級感のあるクリニックにしたいのか、落ち着いた和風のようなクリニックしたいのかコンセプトをまずは決めます。コンセプトが決まれば、使用する医療機器や設備を決定します。使用する設備の大きさをある程度確認しておきましょう。内装業者と相談する際に、医療機器などの大きさを把握していれば、作業がスムーズに進みます。
内装工事の業者を探す
クリニックのコンセプトや医療機器などが決まれば、内装業者を探します。内装業者は適正価格で引き受けてくれる業者を探しましょう。一つの業者に依頼するのではなく、複数の業者に見積もりを出してもらい、相見積もりする方法がおすすめです。業者同士で見積もりを比較するので、価格競争が起こります。
相見積もりすると、適正な価格よりも安くなる場合があります。また、業者を選ぶ際には、クリニックの内装工事の実績数も確認しておきましょう。ホームページなどを確認すると、実績数を掲載している業者もあります。もし記載されていなければ、業者の方に問い合わせしましょう。クリニックの内装工事の実績数が多い業者は、作業に慣れている傾向にあります。何度も作業の行ったことのある業者を探すようにしましょう。
内装工事の設備や導入機材を伝える
内装工事の業者が決まれば、医療機器や必要な設備を業者に伝えましょう。内装業者は内装の平面レイアウトの作成をまず行います。設備の大きさなどを把握して、レイアウトを作成していくので、クリニックでは何が必要なのか、どこに何を配置したいのかを施工業者と細かく打合せしましょう。レイアウト作成時に導入機材の大きさなどを伝えないとうまく配置できない場合があります。コンセプトや導入機材の優先度を業者と相談し、確認しながら作業を進めていきましょう。
内装工事のデザインを決める
内装のレイアウトが決まれば、クリニックのデザインを業者と決めていきます。デザインの決める内容は、照明の明るさ、配色、家具、材質などを決定していきます。あらかじめ決めておいたコンセプトをもとに業者と相談しながら決めていきましょう。多くのクリニックは白色をベースとしていますが、白色の中でもいくつか種類があり、材質もたくさんあります。言葉だけでは伝わりにくいこともあるので、画像を利用して、イメージを上手く共有するようにしましょう。
内装工事の見積もりと契約
クリニックのデザインが明確に決まれば、業者に見積もりを出してもらいましょう。内装を考えていくうちに、元々想定していた予算よりも多くかかる場合があります。その際は、許容範囲なのかどうかも含めて検討する必要があります。費用を抑えるには、材質を安いものにしたり、デザインを少し妥協することも考えなければいけません。
もし希望通りのデザインができない場合、運営が軌道にのったあとに追加工事をすることも可能です。費用を抑えるには1つの業者だけでなくいくつかの業者に見積もりを出してもらうことをおすすめします。価格を業者同士で競争してもらうことで、安くなることがあります。複数の業者に依頼すると手間がかかりますが、費用を抑えたい場合は、業者同士で相見積もりしてもらうようにしましょう。
内装工事の開始~引き渡しまで
無事契約できれば、内装工事開始となります。工事も無事問題なく終われば引き渡しですが、契約内容と相違がないか確認しましょう。施工業者が工事内容を一通り説明してくれますが、契約内容と違ったり、気になる点があればこの時に聞くようにしましょう。
クリニックの内装工事の費用の相場
クリニックの内装工事の費用の相場は、スケルトン物件と居抜き物件で大きく変わります。スケルトン物件だと、クリニックの内装工事の場合、1000万円近くかかることもあります。仮設工事や解体工事、造作工事などの外観作業から、電気設備工事、空調設備工事、給排水衛生工事、防災設備工事などの設備工事まで多くの工事を必要とします。クリニックは多くの医療機器を使用するので、電気設備工事などもきっちり行う必要があります。
一つ一つの設備工事だけでも数百万円かかることもあるので、他の業種と比べても費用が高くなる傾向があります。費用を抑えたい場合は、全テナントが同じ業種の所を探し、医療機器などを利用できるところを探すようにしましょう。同じ業種であるならば、設備なども同じなので追加工事が安く済む場合があります。クリニックの内装工事はデザインや機能性にこだわるとかなりの費用がかかるので、なるべく費用を抑えるように意識して計画していくことが望ましいでしょう。
まとめ
今回のこの記事では、クリニックの内装工事での必要な設備や内装工事の流れについてお話させていただきました。クリニックの内装工事では、多くの設備工事が必要で、電気、空調、排水、防災の設備をきちんと使えるようにしなければいけません。クリニックでは多くの設備工事に加えて、来院率をアップさせるためにデザインにもこだわる必要があります。他業種よりも費用が多くかかるので、どこかで費用を抑えなければいけません。必要な設備を意識して、内装工事を検討してみましょう。